此の世に産んで育て上げてもらえたから。「なぜ、生きているのか」と問われたら「此の世に産んで育ててもらえたから」としか答えられない。特別な技術を持っているわけでもなく、人のために生きているという確証もない。 私なんか生きていなくても全然問題はない。他者の人生にも関与したくないとずっとシングルを選んできた。誰のために生きているわけでもないので身軽ではあるが心もとない。懸命に生きていく気力がなくなったとき、押しとどめるものがなくなってしまう。それでも、私を此の世に産み育て上げてくれた母と父を思うと生きなくてはと思う。 自分が無意味な存在と思うと、やはり無性に悲しくなる。自ら選んだ人生だけど。 |